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PROFILE
俳優。1979年生まれ。青森県弘前市出身。映画『GO』でデビューし、映画『青い春』で独特の存在感を見せつけた若き個性派俳優。ドラマでは、NHK『少年たち 3』、日本TV『新・夜逃屋本舗』、NHKラジオ『迷走ランナー』、『REVOLUTION NO.3』(金城一紀原作)、映画では、荒戸源次郎監督『赤目四十八瀧心中未遂』、松岡錠司監督『さよなら、クロ』、犬道一心監督『ジョゼと虎と魚たち』などが今年公開予定。
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すべては喧嘩から始まった
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じゃ、ウチが聞いてみる
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東京に来たのは19歳。世田谷線の通る上町に住む。当時、映画を全然知らずに漠然と『有名になりたい』と青森から出てきていた“俳優”は、世田谷通りにある屋台から生まれた。
「その店に変なおっさんが入ってきて、周りのお客さんは顔見知りらしく『監督、監督!』って、挨拶しているんですよ。友だちに『監督って言ってるけど、誰か分かる?』って聞いたら、『いや、名前聞かないと分かんね』って。『じゃ、ウチが聞いてみる』って。
−−すみません、監督って言われてますけど、お名前聞いてもよろしいですか?。
−−いや、おれ監督じゃない、プロデューサーだよ。おまえ、何でそんなこと言ってくるんだ?。
−−ウチは青森から有名になりたくて出てきてて。
−−何だ、俳優やりてえのか。顔キレイだけど、無理だからやめとけ。
『無理だからやめとけ』って、50回くらい言うんですよ。酔っぱらっていて。で、ウチ、ビール瓶で殴ろうとしたんですよ。ビール瓶を持った瞬間に、『お、若けえの、ケンカするか? 俺は強えぜ』って、おっさんが言って。そんなの言われたの初めてだったから、ちょっとびっくりしたというか、ビビッたんですよ。(あ、この人、やばいかも)と思って、止めて。
その後、映画の話を散々してたら、松田優作さんとか原田芳雄さんとか大楠道代さんとかビッグネームばかりしか出てこないから、絶対ウソだろう、と。その人、最初に『荒戸源次郎』と名前を言ってたんですけど。
結局、電話番号を教えてくれたんですけど、友だちが酔っぱらってて、紙をなくしちゃったんですよ。次の日、そいつが調べたらしいんですよ。そしたら、『本物だぁ!』って。『スゲぇ人だよー!』って。で、(あー、失敗したなあ)って思ってたら、次の日また屋台で会って。そのときに、『お前いけるよ。俺が預かるよ』って」
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なりたいって思った時点で負けですからね
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新井浩文が映るとスクリーンから伝わってくる、等身大のリアルな空気感。昔、クラスが同じだったような親近感すら覚える本人の学生時代は、「実際入ってみたら、情報処理科なんですけど、パソコンとか簿記とかやるんですよ。その職業に就きたい奴はそういう検定とかが必要だけど、別にやりたかねえしなって(笑)。意味ないじゃない(笑)って思い始めて。そこからもう授業出始めなくなって」。
松田龍平演じる強い主人公の傍らで、何者かになるべく葛藤する男を演じた豊田利晃監督映画『青い春』は一つの転機となったようだ。
新人だった新井は豊田監督とリハーサルを行った後、焼き肉を食べる。「ウチは『大丈夫だ』って言うしかないから、『大丈夫です』って」。監督から一番怒られた俳優は、「一番かわいがって、一番時間割いてもらった」と振り返る。
「今はまだ自分で選ぶ時期じゃないから」としつつ、一緒に仕事をしてみたい監督をあげてもらうと、豊田利晃、阪本順治、石井克人、塩田明彦……と続く。俳優について訊ねると、「浅野忠信さん、原田芳雄さん、大楠道代さん、松田龍平さん……。みんな好きだけど、なりたいって思った時点で負けですからね。向こうもウチにはなれないし。演技って、聞いた話によると、やれば大体誰でもうまくなるって。でも、魅力って、映画に映るか映らないかは、どうしたらいいかわからないって。それが出てたらウチは一番うれしい」。
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